「北極圏に行きたい!!」
とは、ずっと思っていました。
アイスランドは実は北極圏には入っていないのです。
ちなみにレイキャビクは、世界で最も北に位置する首都だそうです。
北極圏初心者として、今回は、北極圏の中で最も栄えている都市として知られるトロムソに行くことにしました。
オスロの記事でも書きましたが、この時はサーミ·ウィークだったので、その催しの1つとしてトナカイレースの国際大会があり、この日に合わせてこの旅の日程を組みました。
宿泊したお家は、ちょっとファンキーなご夫婦のお家の1階で、木造で良い感じにボロボロなのに全然寒くなくて、とっても不思議でした。
奥さんが描いた絵。
普通のかわいらしいお家に見えます。窓からの隙間風は全く感じません。その代わり、毎朝2階からソーセージを焼く匂いがしていました。
吹雪で、しかもアイスランドのように地面の下にお湯が通っているわけではないので、お土産が詰まってきたスーツケースを坂の上のお家へ持って上がるのは大変でした。今でもその光景を鮮明に思い出せるので、なかなか生命の危機を感じていたのだと思います。
夜はどの日も風が強く、人生でおそらく初めてホワイトアウトを経験しました。
この時の光景も鮮明に覚えています。
インフォメーションセンターで、北極圏到達の証明書をもらいました。写真は母のもの。
「ノルウェー語と英語、どっちがいい?」
と聞かれ、迷わずノルウェー語にしました。
トロムソは図書館も本屋さんもカフェもレストランも、どこも落ち着きました。
美しい図書館
***
いよいよトナカイレースの時間です。
サーミの民族衣装を着た人たちがお店を出しています。
青と赤が印象的なこの衣装は、トライブごとに微妙に模様が違うそうです。
コミュニティーを象徴する大事な衣服なので、お土産屋さんでは売っていません。
子供たちは観光客の視線を感じつつ、お歌の練習をしていました。
このインターナショナル·トナカイレースでは、ラップランドの各国: ロシア、フィンランド、スウェーデン、ノルウェーから先鋭たちが集まってその速さを競います。
トナカイはモコモコしたかわいらしい見た目と違って、すごく足が速い!!
人間はトナカイの上に乗るのではなく、スキー板に乗って引っ張られるスタイルです。
観客はみんな、携帯の動画を撮るのが大変そうでした。
トナカイが速すぎても、外がどんなに寒くても、みんな興奮して観ていました。
もう1つ、ラッソ·スローイング大会もありました。
こう言っては大変失礼ですが、輪投げ大会のようなものです。
トナカイを捕まえるための、先端が輪っかになっているロープを本物のトナカイの角に向かって投げます。
アスリートのような風格の女の子たち、男の子たちが真剣に取り組んでいました。
外でじっとしているのは流石に寒く、レースが行われたメインストリート沿いの小さなカフェのトマトスープに救われました。
そのお店のお兄さんが突然、色んなお菓子を持ってきてサービスしてくれたと思ったら、
「これって、何て読むの??」と、 “Hoji-cha” と書かれた、ほうじ茶を説明するページを携帯で見せてきました。
私たちが日本人なのでは、と見込んで、今まで聞きたくても聞けなかったことを質問するチャンスだ!! と思ったのでしょうか。
抹茶は海外でも有名ですが、ほうじ茶はまだまだ。
ほうじ茶がカフェイン少なめだとか、香りが良いとか、ラテにもできるとか、
嬉しくなって色々と伝えました。
彼がトロムソにおけるほうじ茶のパイオニアになりますように!!
(サーミ編に続く)
One thought on “ノルウェー、トロムソのこと: シティー編”