この間のアイスランド訪問では、母と「アイスランドの人ってマルチな人が多いよね」という話を何度もしました。
今スポットライトを浴びているサッカーのアイスランド代表選手もトレーナーやコーチも副業でやっている人が多いそうです。歯医者さんとか映画監督とか。
アイスランドの100m走記録保持者は普段はトランペット奏者です。
みんなそんな感じなのかな、と思っていた矢先、デザインショップにおいてあったポストカードを見つけました。
よくお土産屋さんに売っているアイスランドの面白い特徴のイラストだったのですが、よく見かけるのは4種類くらいなのに、そこには10種類ありました。
これはよく見かけるものの1つ。
シャワーが硫黄のにおいがします。
よく見かけないものの中には、例えば
“typical Icelandic purse”
と書かれている、小さなお財布にクレジットカードが1枚だけ入っているイラストがありました。本当にそう!
あとはあまり覚えていないのですが、もう1つどうしても覚えているのが、アイスランド人の職業について描かれたポストカードです。
そこには、9人くらいの男女が描かれていて、「私はナースで、音楽もやっています。」「私は消防士で、音楽もやっています。」「私は医者で、音楽もやっています。」「私は教師で、音楽もやっています。」……と言っています。
衝撃的であったと同時に、「やっぱりそうだったんだ!!」と思いました。
国民多くの人が当たり前のように音楽活動をしている。お稽古事で、というよりは、音楽活動、という印象を受けます。
小さい街だから、ということもあるかもしれませんが、素晴らしい音楽がすごく身近にあり、なおかつ音楽活動をすることの敷居がものすごく低い印象を受けます。
少し調べた程度ですが、アイスランドではスズキメソードが普及しているようです。多くの人が複数の楽器や声楽を小さいころから学ぶようです。これはまた少し別の文脈ですが、自殺率を下げるために、若者たちにアートや物作りを積極的に教育したという記事も見かけたことがあります。
アイスランドにいて良いことの1つは人が良いことですが、みんながミュージシャンだからなのかな、と思いました。
12 TónarにいらしてたKira Kiraさん。新しいアルバムAlchemy & Friendsのディスクがキラキラしてしまいました。
そのKira Kiraさんが、Mr.Silla さんの演奏情報を教えてくださって、最終日の夜に行くことができました。小さなギャラリーMengiにて。パソコンやミキサーをいじりながら歌ったり、おもむろにピアノを弾きながら歌ったり、フランクで楽しかったです。
美術館で開催されていた美大の卒展で、Special K さんがカラオケ映像を制作していました。会期中、本人のKaraoke パフォーマンスがあります。写真は作品と、自分の作品を観るSpecial Kさん(手前のブロンドの彼女)。
普段はReykjavík RoastersでバリスタをしているSillusさん。ちょうど滞在中に発刊されていたフリーマガジン The Reykjavik Grapevineでインタビューが載っていました。お店でパラパラ読んでいたら、その日注文を受けてくれた彼女が大きく載っていてビックリしました。
私は不思議な偶然のように感じてしまいましたが、これがきっと日常なのだろうと思います。アイスランド人はよく、「人口あたりの◯◯が世界一」、と、何でもかんでも人口が少ない割にすごいことが多いのですが、きっと、人口あたりの音楽を配信している率が世界一なのだと思います。
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