Norður og niður 29 – December, 2017 , #1
18時からは再びIceland Dance Companyを観ました。
夕方のパフォーマンスは、“At Dark We Embrace” というタイトルで、Sigur rós の新譜を音楽に使った作品です。
顔全体を含む全身を黒いタイツで覆って、腕や脚にダンサーと同じくらいの身長で同じように黒いタイツで覆われているふにゃふにゃした人形がくっつけられている7人のダンサーたちが登場し、まるで2人、4人、時には14人の人間が絡まり合いながら蠢いているような状態から始まりました。
(Iceland Dance Company instagram より。これはリハーサルの様子。本番はもっと完璧に黒タイツで覆われていました。)
ダンサーの技術と絶妙な人形とのくっつき具合で、どちらが人間でどちらが人形なのかがわからなくなる瞬間がたくさんありました。
そして突如、一体だった人形を人間が地面に打ち付け始めます。これが、狙っていることだと思うのですが、すごくショッキングで、「あの人形が枕だったら全然ショックじゃないのに、人間の形ってなんなんだろう」と考えてしまいました。
徐々に人間は黒いタイツを脱いでカラフルな服で現れ、いよいよ人形とは違う存在になります。
人形を叩きつけたと思ったら愛情いっぱいに抱きしめ、ということを繰り返すうちに、だんだん人間が人間も振り回し始め、またどれが人間でどれが人形なのかがわからなくなります。
(Iceland Dance Company instagramより)
この作品全体を通してsigur rós の新譜を使っているのですが、後半には人間が全身で呼吸することで音楽も動きも作る場面がありました。
(instagram @iamtazmaynia)
最後は死にそう、生きるのが大変、というフェーズを通過し、トロンボーンと巨大クラッカーが出てきてカタルシスが起き、自由に、生きているのか死んでいるのかわかりませんが、とにかく自由になって終わりました。
(instagram @iamtazmaynia)
***
頭がグルグルしていたので、一旦帰ろうかなと思っていたけれど、興味があって覗いてみたDan Deaconは、覗いてみるだけでは済まず、巻き込まれてしまいました。
みんなで走り回ったりトンネルを作ったり、ハイタッチをしたり、1人が踊るのにみんなが合わせたり、がっつりエレクトロニックな音の中、小学生みたいなことをしていました。
ガツーンと頭を叩かれたような状態から、「ま、いっか!」と、シャッキリしたような状態になれました。
誰が誰なのか全然わからない空間でしたが、ぶつかってしまって、笑いながら「あ、ごめんね!」と言い合ったのはたぶんAlex Somersさんでした。
(Sigur rós instagramより)
そのAlex Somersさんのパフォーマンスまで時間があるので、小休憩することにしました。
(続く)